造園学会北海道支部ランドスケープ研究会令和7年度企画
「ワークショップ:神話をランドスケープにする」
(有)風土計画舎 片桐尉晶(保昭)
趣旨
一昨年10月、昨年5月に行われたランドスケープ研究会「文化から発想するランドスケープデザイン」「芸術をランドスケープにする」の続編。前回までは地域の文化誌や視覚以外の表現をランドスケープとして表現する手法を実践した。今回は文化を知る上できわめて重要な資料である神話を題材にする。
神話は固有の文化や社会の構造を内包した社会の模型でもある。また神話は造園においては冒険遊び場や遊具の手本となることも多い点で造園にとっても重要である。
しかし社会構造の理解と造園デザインの発想は異なる。社会理解を造園デザインへと変換する作業は、デザイナー個々人やワークショップの偶発性にゆだねられているのが現状だ。
神話という荒唐無稽なお話から構造を抽出し、デザインの発想へと役立てる方法を実践する。
ワークショップ
今回は神話を取り上げ、前回と同じく作品の読解によってデザインを発想し、スケッチするところまで解説する。神話を分析し、この結果を元にデザインを発想し、スケッチする
最初に神話研究と神話の分析法、遊びメニューの祖型としての神話、神話分析の結果を発想に利用する方法をについてレクチャーする。次に参加者各自が実際の神話を用いて行う。
また作業する前には朗読家の兎ゆう氏をお招きし、神話からの発想を手助けするための朗読を聞く。神話の朗読実例として知里幸恵『アイヌ神謡集』、ジェームズ・フレイザー『金枝篇』などを使用。
対象者
造園学会会員、造園をはじめ建築、土木、インテリアなど住環境全般をデザインする実務者と学生、文化に関係する実務者、研究者。視覚以外の表現に携わる者(音楽、文学など)
この設計技法の特徴
・簡単
・歴史、文化、芸術などが反映されたデザインになり、かつ、わざとらしくならない
・デザイナー自身の発想が誘発され、創造的なデザインになる
・でき上がったデザインに、ユーザー個々人が自分なりの思いを育むことができる
・クライアントやユーザーに説明しやすい
日時・場所:
2025年6月28日土曜日18:00〜20:00、多目的喫茶アイヴィ(キャパ10名)
(札幌市中央区北1条西18丁目1−52 市田ビル 2階)
各自でそろえる道具
紙(ノートなど)と筆記用具(鉛筆など)。定規類は不要です。
参加費:
資料代、場所代含めお一人¥1,000(会場費、資料費、朗読家謝金に充当)
申込先(片桐):
その他:
※造園CPDプログラム:2単位(申請予定)
※実施結果は昨年度の結果とあわせて本年度の北海道支部研究発表会で発表を予定。